アービトラージとは、同じ商品に価格差がある時に、安い方を買って高い方を売ることで、その差額で利益を得ることです。たとえば、スーパーなどに行けば100円以下で買えるジュースでも、富士山の頂上ではその何倍もの値段で売られています。ということは、スーパーでジュースを安く仕入れて富士山の頂上で売ることで、その差額で儲けることができるということです。
実際は運送費などの費用がかかるため、この例ではなかなか利益にはなりにくいですが、fx取引はネット上ですべて完結するため、純粋に価格差を利益とすることができます。そこで、ここからは海外fxでアービトラージを使って利益を出す方法を考えてみましょう。
一つ目の方法は為替を利用した方法です。fx業者によってスプレッドの幅が異なるため、為替レートは業者間で微妙に異なっています。たとえば、ある海外fx業者では1ドル110円ぴったりなのに、別の業者では1ドル110円10銭となっているといった感じです。この時に、レートの安い方の業者で購入して高い方の業者に売ることで、その差額を利益とすることができます。
もう一つのアービトラージの方法が、スワップポイントの利用です。為替レートと同じく、fx業者ごとにスワップポイントにも違いがあります。通常、買いと売りの両建てでポジションを持つとスワップポイントはマイナスになりますが、複数の業者を利用すれば、スワップポイントを両建てでもプラスにすることが可能なのです。為替変動のリスクがなく安定して継続的に利益が入ってくるため、この方法を利用すれば楽に稼げるような気がします。
為替レートとスワップポイントの差を利用したアービトラージについて見てきましたが、上では稼げるように書いたものの、実際はなかなかうまくいきません。その理由を詳しく見ていきましょう。
まず、為替レートの差を利用するアービトラージでは、複数のfx業者の為替レートを常に見張っていなければなりません。レートの差が大きくなったドンピシャのタイミングで売買しなければならないからです。
しかし、常に為替レートは動いていますから、一人の人間が複数のfx業者でのレートを追いかけながら、差が大きくなった瞬間に売買するというのは現実的ではありません。これを可能にしたというソフトも出回っていますが、安定して利益を出せるような優秀なソフトはないのが現状です。
次にスワップポイントの差ですが、これは大きな変動がないため一人の人間でも監視は可能です。しかし、多くの海外fx業者では業者間で両建てのポジションを持つことが禁止されています。両建てがバレた時にはペナルティが科されますし、場合によっては、口座凍結という厳しい措置が取られることもあるのです。そのリスクを考えると、業者間のアービトラージトレードで利益を出し続けるのは難しいでしょう。
同じfx業者の口座でなら両建ては禁止されていません。しかし、上でも触れたように、同じ口座内で両建てでポジションを持っても、両方合わせるとマイナスになることがほとんどです。良くてもプラスマイナスゼロですから、スワップポイント利用するアービトラージトレードで利益を出すことは、この場合も難しいでしょう。
ただ、海外fx業者として日本でも有名なGEMFOREXでは、両建てでスワップポイントがプラスになる通貨ペアも存在しています。ここを利用すれば、理論的にはアービトラージトレードで利益を出すことが可能です。
以上、海外fxでのアービトラージトレードについて基本的なことを見てきました。為替レートを利用する方法とスワップポイントを利用する方法がありますが、実際はなかなか安定して利益を出し続けるのは難しい方法です。しかし、不可能ではないので、GEMFOREXのような業者を利用して試してみるのもよいのではないでしょうか。